• トップ
  • 書籍
  • 「心と体が甦るタオイズム」 -無為自然の実践哲学-

「心と体が甦るタオイズム」 -無為自然の実践哲学-

心と体が読み甦るタオイズム
〜無為自然の実践哲学〜
 



著者:早島天來(正雄)
監修:早島妙瑞
出版社:日本道観出版局
発売日:2010/1/1
ページ数:368p



<監修者の言葉 早島妙瑞 よりー>

「これからは哲学と芸術の時代だよ」と私に向かって言われたのは、本書の著書である早島天來(正雄)先生(日本道観始祖)です。平成十年六月のことでした。先生の言葉の通り、タオイズム(Taoism)という老荘学、老荘思想が、その頃からいっそう世界的関心を呼ぶようになってきました。

本書では、「タオの巨人」と台湾や香港などで称された早島先生が、生涯を通じで説き続けていられたこと、すなわち、

「人生を無為自然に楽しく生きよう」
「人間はいつまでも若々しく生き、そして天寿をまっとうできる」
「何事にも対立しない生き方こそ本来の道だ」
「心と体は一緒に治す」
「外を変えるには、まず自分を変えよ」

そうした生き方と、その根底にある、老子を祖とする老荘哲学を解説した本です。

平成十一年六月、早島天來先生は登仙し、仙境に入りましたが、早島先生の思想および、その心と体についての実践的な原理に対する関心は、時を追って、ますます高まってきていることを実感します。

「この本が本当に必要とされる時に出版するとよいだろう」とおっしゃりながら、先生は机に向かい筆を執ってしました。

最近、世界規模で社会的不安が高まり、また健康に対する心配がさらに強まり、そんな中で、いかに人生を生きるべきか、ということに多くの人が心を向けるようになってきたようです。まさに本書を刊行すべき、その時が到来しました。

心と体を改造する不老長寿の道を追求してきた道家(どうか。どうけとも読む)の教えである導引、それを現代に甦らせ、導引術として体系化し、確立をされたのが早島天來先生です。

さらにまた大東流合気術と中国の動功術の修行練磨と指導の中から、武道であり心身の健康法でもある「道家動功術」を確立したのも早島先生です。

早島先生は導引術と道家動功術の指導と研鑽のセンターとして、日本道観を設立しました。

先生のもとには、病気の人や健康に不安のある人が指導を求めて、次々と訪れてきました。先生は、その多忙な日々の中で、あるとき、こうおっしゃったものです。

溺れるものはわらをもつかむという。
このあがきを、私は尊いと思う。私はそのようなわらしべの一本になりたいと思う。
私はこの身を千本、万本のわらしべに切り刻んで、世の中という苦海に浮かばせたい。
そして、溺れかかっている人に、どしどし?まえられたい。

「世の中に、苦しんでいる人がこれほどまでたくさんいる。にもかかわらず、それを治すことのできる道と術を自分だけが知っていて、それを隠しているままでは、人間として本来の生き方ではない。これまでの道家の長い伝統においては、それは秘密のものであった。だが、あえてその伝統を破ろう」

――早島先生は、そう思い定めて、その秘法の公開を決意しました。そして、人々を救うタオイストとしての人生を力強く歩まれたのでした。

この本は晩年に執筆を続けていた遺稿に加えて、生前の長年にわたる、たくさんの著書と雑誌に書かれた論文、講話、インタビューの中から、先生が本著のためにとくに選び抜き、手を入れていた文章を加えて、一冊に編集したものです。

天來先生は、晩年は病気治しはなさらず、各自が自ら心身を癒す、気のトレーニングの指導に力を注いでいました。

「本書を通じて、多くの人々が人間本来の健康を取り戻し、毎日を楽しく、快適に生活されることが私の願いである」

――これが早島天來大先生から読者へのメッセージです。

日本道観の始祖である早島先生は、つねづね「運命は自分で変えられる」と困り果てて相談にやってくる人に向かって、力強くおっしゃっていました。 本来の老荘哲学、そして早島先生の哲学は、単なる観念論ではなく、実践的な人生哲学であり、毎日を生きる上での具体的な道です。

二十一世紀にあって、人生の不安をいかに克服するか、地球環境を守るためには個人としてどうすればよいのか、そうした悩みや問題に対しても、早島哲学の集大成というべき本書は、必ずや大きなヒントとなるに違いありません。

この本を手に取られたあなたが、仙縁に触れて、運命は自分でみずから切り開くことができるということを知っていただけるよう、心から願っております。

病気を恐れることなく、日々楽しく、そして生涯現役で生きていく道が、あなたの前方に大きく広がっているのです。

 


心と体が甦るタオイズム ≪はじめに≫ご紹介

多くの人たちは金銭や、名誉や、美女や、健康を求めている。

だが、いかに熱心に求めようとも、いかに真剣に頼ろうとも、金銭や名誉は不朽のものではない。

絶世の美女の美しさもいつかは消えるときが来よう。
生物ならは、当然、死からまぬがれることはできないのであって、そこには恐怖だけが残される。

この本を読まれる諸君は、
「心と体を自分で癒したい」
「その癒すための方法を学びたい」
「自然そのものである、本来の生き方を知りたい」
「心と体が自然のままに、これからの人生を送りたい」
そう願っているのではないだろうか。

心身ともに健康に恵まれた人生を希求している、そんな諸君に対して、私は、
「肉体の病気を治したいなら、心もまた、魂といっしょに治してしまえ」
と呼びかけたい。そして、
「貧乏もこわくない」
「病気も恐ろしくない」
「死も恐怖すべきものでない」
そのことを、本書を通じて、お知らせしたい。

これこそが道家(どうか)の悟りである。
それはまた、真如(しんにょ)の月なのである。

早島正雄(天來)
 

 「心と体が甦るタオイズム」 目次 

監修者の言葉 早島妙瑞
 
はじめに 早島正雄(天來)
 
第一章 タオは東洋哲学の真髄
 生きた実践哲学、タオイズム
 道家(どうか)について
 道家と道教
 老子とはいかなる人物か
 道家の人たちの神髄が老子である
 道家の龍門派の允可を受けて
 「迷いは鬼だ」の諺
 タオイズムの根本は「無為自然」
 「道」という普遍の法則
 道は固定したものでない
 「道」と呼ばれる宇宙の大法則
 道は用いて価値を生ず
 老荘の思想には対立の概念はない
 敵視や対立のもたらすもの
 蚊もよりつかない
 仙人は道家がめざしている理想人物
 道徳のない世界が理想である
 人間の作った道徳や宗教に執着しない
 正神、邪神と判断しようとすることは徒労だ
 無ということ
 間違えられやすい老子の解釈
 恒産なければ、恒心なし
 所有という幻想
 握ったものは放(ほ)かせばよい
 愛蔵の骨董や蔵書も、生きている間預かっているに過ぎない
 人間の勝手な判断を否定していく生き方
 我執がもたらすもの
 我執をつくるもの、無我執をつくるもの
 みんなが、さまざまなこだわりに縛られている
 無意識に差別していること
 体を洗わないで病気になる
 上善は水の如し
 荘子の警鐘
 老荘学における人間観
 道家と禅宗が似ている理由
 「無の哲学」と「空の思想」
 道家と禅宗が最も異なる点
 名前も金も残さない人を最高とする
 生に執着すれば命を縮める
 過食・過飲・過欲で健康を害する現代人
 兵法の極意
 戦わずして勝つ
 和光同塵という生き方
 知恵を誇って禍を招く
 分に甘んじることを忘れてはいないか
 安らかに生きる秘訣
 無為に関する大学生の質問
 天の偉大さを知る人間になれ
 道家では笑いも怒りも、過ぎてはいけない
 笑いを研究すれば、道家の生き方がわかる
 
第二章 導引術と不老長寿の法
 「性命双修」という訓え
 仙人になるための不老長寿の法
 中国と台湾における導引
 健康のため、四つ足で歩く老人
 動物を観察した結果
 百歳を超える道士たち
 導引の再発見
 導引から導引術へ
 二千数百年前の導引図
 復元された帛画
 導引の影響
 太極拳や八段錦も導引から生まれた
 導引は公家たちの専有物であった
 「医者が見放したら導引医」という諺
 病気の治療法として確立された導引
 臍下丹田(せいかたんでん)についての誤解
 腰湯の誤解と正しい方法
 自分で自分の体を動かすことが基本となる
 病気の治療が道家の思想・哲学に通じる
 和方医学の特徴のひとつに黒焼きがある
 導引健康法はそのまま病気治療になる
 呼吸法の極意
 まちがった呼吸法は体をいためる
 「無我の境地」に入る静坐法の不思議
  道家の静坐法
  築基(ちっき)の方法――手の組み方
 静坐法で自然と雑念が取れる
 調気の法という健康法
 道家と導引
 糖尿病の治し方も記されている
 導引術をやることが修行である
 体と心を一緒に治す、それが導引だ
 病気を「人間そのものの患い」と見る東洋哲学
 ノイローゼを治す導引術
 現代医学が治せない病も導引術で完治する
 道家のことがわからなければ、『諸病源候論』は理解できない
 病気の原因は一つである
 心の悩みは体で治し、体の病気は心で治す
 クセを直すと病気にならなくなる
 一定の姿勢を長時間続けない
 心のこだわりが病気を引き起こす
 病気の原因は七情六欲
 七情をどうやって抑えるか
 人は病に死せずして医に死す
 薬で本当に病気が治るだろうか
 生はそのままの全体を活かす仙方
 薬とは本来は毒である
 現代医学の盲点
 病気は体の全部である
 病因を追い出すように処方する
 道家では肉や魚はあまり食べない
 病気には家庭と関係のあるものが多い
 二足歩行には、もともと無理がある
 ツボと導引術
 体内の老廃物や邪気を排泄する
 気血の流れと五臓六腑の関係
 活発なときには老廃物もたくさん出る
 観念と呼吸と弛緩
 健康のコツは肩の力を抜くこと
  肩おとしの方法
 導引は正統派の、本当の医学
 体のすべての細胞が若返る
 死ぬまで病気をしない生き方
 若返り、しかも品が出てくる秘密
 体の老化も回復できる
 自分の病気は自分で治せ
 元気もりもりでこそ、豊かな生活も送れる
  寝床の中で行う行法
 
第三章 わが人生――修業の道
 南朝のために戦って亡ぼされた大高坂(おおたかさ)家
 父はどんな病気でも治していた
 一升瓶の思い出
 『慶安太平記』の芝居を見て
 持って生まれた性格は治すより活かせ
 「三種の神器」を手に入れて
 新聞店でものすごい成績を上げる
 父の志と精神を受け継ぐ
 行軍と日なたぼっこ
 中国で会った、あまりにも若い仙女たち
 軍用犬が襲おうとはしなかった修行者
 武道家として南方に派遣される
 死期に面しても死なないという確信
 警察学校で逮捕術を指導する
 運命は自分で変えるもの
 各地の講習会で病気を治す
 鎌倉に道場を開く
 病気が治る条件がわかった
 小路を散歩しながら
 台湾には道士たちが移り住んでいた
 台湾で驚愕された導引術
 龍門派第十二代の教主の来訪
 ヨーロッパで話題になった導引術
 人間の体の道理にかなう
 海外における武術と導引術
 「活法」が忘れられている
 静脈瘤を治して、大騒ぎに
 体を動かして気を巡らせる
 台湾の易者の驚き
 日本道観の設立
 自分の体で人体実験
 道家は眠るが如く死ぬ
 全真教の発祥地からの招待
 
第四章 導引術と道家動功術
 合気術と導引
 武術かつ健康法そして医術ともなる
 二者一体の関係
 合気とは何か
 人を殺せる合気術と人を活かす導引術
 導引術がただちに合気術となる
  外小葉による行法
  内小葉による行法
 合気術と合気道は異なる
 力でねじふせる必要がない
 腹脳で物を考える
 歩き方と呼吸法
 かかとで呼吸する
 手と足の指をもんでいれば、病気知らずになる
  手の指のもみ方
  足の指のもみ方
 足の気の流れが乱れてしまう
 
第五章 心を切り換える洗心術
 頭の切り換えをする
 「正しく見る、正しく聞く、正しくいう」ことの大切さ
 道家の教えの変形したもの
 民衆の中に入り込んでいる道教
 台湾はいまでも道教が中心
 執着は人間を不自由にする
 ストレスやイライラの原因
 心の悩みを洗い流す
 修行を積んだ道士との対話
 竹林(ちくりん)の七賢(しちけん)の談論
 洗心をやれば、景色が違って見える
 尽くすと思うのは間違いだ
 谷神(こくしん)死せず、の本当の意味
 良い家庭環境が良い子を育てる
 金持ちや有名人は本当に偉いのか
 一流学校と一流の人生とは一致するものか
 とらわれない頭脳の持ち主が天才である
 頭が硬いとギクシャクする
 自然のままに従って現代社会を生きる
 外を変えないで自分を変える
 仏教、儒教も時代と共に変わる
 今にとらわれるな
 人間は、地上のことばかりに目を向けている
 自然は偏るということはしない
 道はどんどん変わるもの
 期待しなければ落胆もない
 人間には本来失うものなど何もない
 
第六章 「気」は人と大宇宙を結ぶ
 「精」「気」「神」が人間の条件
 元気のシンボルは精気である
 人の気と天の気
 若返りと回春
 人生と宇宙のつながりを究める
 「神」の自覚の大切さ
 陰陽五行の考え
 丹田は三つある
 小周天と大周天
 大周天をきわめる行
 正気(せいき)と邪気
 荘子の言葉と「調息」
 体を整えるための「調身」
 丹田の部分が熱くなる理由
 気力をつけるスワイソウ
  スワイソウのやり方
  上三下七のポイント
 邪気を追い払う代表的な方法
 足に力を入れる必要
 体の硬さをなくし、心の硬さを取り去る
 頭の老化と体の老化
 事故に遭った人はすべて病人
 気を実践する兵法
 気の達人・宮本武蔵
 すべてに怖くなくなる
 天然自然の気
 気の層、気の流れからわかること
 四季の気を知ることもできる
 気と正しい歩き方
 気の流れに乗れば、世界が変わってくる
 
第七章 「道」を歩く極意
 運命は変えられる
 仏になれるのは、ひと握りのエリートだけ
 大乗仏教は釈迦が説かれた仏教ではない
 真理は一つ、神は一つというのは本当か
 愛が最高だとは神様はいっていない
 「先祖のたたり」など、あるはずがない
 神仏を拝んで神仏を頼まず
 隠士こそ道家の理想像
 仙人の上に位する真人(しんじん)
 白幽仙人と白隠禅師の生き方
 禅僧とヨガ行者と道家
 超能力には重きを置かない
 さまざまな病気を治す術
 導引と神道
 ヨガは体質的に日本人向きではない
 星座占いなんて気にするな
 易と手相、方位、家相とは違う
 病気のことが人相に表れる
 火事が出るという「画相」を見て
 災難が来ることも予知できる理由
 頭もスッキリし、意識も明確になる
 手相も人相も、ぐんぐん変わっていく
 東家の西は西家の東
 霊魂ではなく、商魂から出た墓相
 死を怖がるな
 人間は死ぬと形は無になるが、気は残る
 本当に、死んだら極楽に行けるのか
 病気で苦しむのは愚の骨頂
 死ねば大自然に帰るのが一番いい
 人間は病気で死ぬものではない
 道家の修行を積む
 本当の幸福とは何だろうか
 死ぬのもよし、生きるもよし
 長寿の秘訣
 仙人は長寿である
 道家の行法を行う最高の幸せ
 幼い頃の童顔までよみがえる
 老荘の生き方を実践する者に老人はいない
 
道長・早島正雄先生のこと 周関春

道家、医家、武術家としての早島正雄先生 宋今人

 
価格 : 11,000円(税込)
数量